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『ルールズ・オブ・プレイ ゲームデザインの基礎(上)』 全体のまとめ
『ルールズ・オブ・プレイ ゲームデザインの基礎(上)』
著者: ケイティ・サレン、エリック・ジマーマン
訳: 山本貴光
 
今回は上巻全体のまとめを行います。
​最後にゲーム評論に使えそうな部分を再度まとめます。


機ゥ押璽爐猟蟲舛防要な各種概念
 
1.「意味ある遊び」2つの定義
ゲームデザインの目的とは、意味ある遊びを生み出すことである。
 
\睫世垢訥蟲
 プレイヤーの行為とシステムがとる結果の関係から生じるもの。単に、行為に対して結果がついてくる遊びという意味。
 最低限、ゲームと呼ばれるものが満たす定義。
 
評価する定義
 ゲームにおける行為と結果の関係がいずれもプレイヤーに認識でき、それがゲーム全体の文脈へと統合されたときに生じるもの。
 良い(よくできた)ゲームの最低限の条件。

 
2.ゲームデザインにおける「デザイン」とは
ゲームデザインにおけるデザインとは文脈を作る過程であり、その文脈から様々な意味が生まれる。
文脈とは解釈を方向付けるものであり、「ゲームの文脈は、空間、物体、物語、行動といった形をとる。」(P71)

紛らわしいのが「構造」との違いで、「記号論で言う構造とは、記号もしくはシステムの要素がいかに結びつくかということを規定した規則や指針のことだ。」(P83)とある。

ゲームでは、ルールが言語における文法(=構造)にあたる。
文脈の総体が「システム」であると言えるでしょう。


3.「システム」
ゲームデザイナーがデザインしているものは「システム」である。
 
「システムとは、ある環境の中で相互に作用し合いながら、個々の部分から生じるものとは異なった大きなパターンを作り出す、そうした事物の集まりである。」(P95)
 
システムは以下の要素から構成されている。
 
・構成要素:部分、部品、パーツ。
・属性:システム全体や、システムを構成する部分・パーツ、それぞれの特徴、カテゴリ。
・内的な関係:部分・パーツ同士の関係。
・環境:システムに対する解釈を方向づけるもの。
 
ゲームには、形式的なルールのシステム、経験に関わるシステム、文化のシステムという主に3つの捉え方がある。
 
・形式的なルールのシステム:プレイヤーの経験や文化的側面などを考慮に入れず、厳密にルールのシステムとして捉える。
・経験に関わるシステム:単なるルールのシステムとして考えるのではなく、プレイヤー同士やプレイヤーとゲームのやり取りのシステムとして捉える。プレイヤー個人が実際に経験することに注目する。
・文化のシステム:最も広い視点。ゲーム全体にとっての個々の作品の位置づけや遊ばれ方、などに着目する。

次が閉じたシステムと開いたシステムという区分。

・閉じたシステム:環境と交換(何かしらのやり取り)をしない、自立したシステム。
・開いたシステム:環境と交換する(何かしらのやり取りをする)システム。

ゲームは閉じたシステムとも開いたシステムとも捉えることができる。
​ルールのシステムとして捉えた場合、環境と交換しない(環境はルールに影響を与えない)ので閉じたシステムととらえられるが、経験に関わるシステム、文化のシステムとして見れば明らかに開いたシステムである。


​4.「インタラクティヴィティ」
「インタラクティヴィティ」の意味・使われ方は以下の通り。
 
’知のインタラクティヴィティ、あるいは、解釈の関わり方。
 解釈することでの作品との関わり。書かれた文章などを頭の中で時系列にまとめ、情景を想像する・・・など。

機能のインタラクティヴィティ、あるいは、実用の関わり方。
 使用者が画面などのインターフェースを通じてボタンを押す、それに対してシステムが応答するという一連の流れなど。

L棲里淵ぅ鵐織薀ティヴィティ、あるいは、デザインされた選択と手順の関わり方。
 ここには、選択、ランダムに生じる出来事、動的に変化するシミュレーション、インタラクティヴな体験のためにプログラムされたその他の手順が含まれる。要するにゲーム特有のインタラクティヴィティ。

い發里鯆兇┐織ぅ鵐織薀ティヴィティ、あるいは、ものと文化の関わり方。
 いわゆる二次創作などがこれにあたる。

ゲーム特有のインタラクティヴィティはの「選択」。
 
選択には2つの水準がある。
・ミクロな水準:プレイヤーのその都度その都度の選択。攻撃手段を選ぶ、装備を選ぶ、選択肢を選ぶなど。
・マクロな水準:より大きな指針に関わるもので、例えばどんな装備で敵に挑むか、レベルはどのくらいまで上げるかなど。

選択の過程は以下の通り。
.廛譽ぅ筺爾冒択が与えられる前に何が生じているか。(内部の出来事)
▲廛譽ぅ筺爾紡个靴徳択肢はどのように提示されるか(外部の出来事)
プレイヤーはどのように選択するか(内部の出来事)
ち択の結果はどうなるか。その選択の結果は、将来の選択にどう影響するか。(内部の出来事)
チ択の結果は、どのようにプレイヤーに伝えられるか。(外部の出来事)

「選択には、このような五つの段階があり、(中略)それぞれの段階はいずれも、ゲームの内部か外部で生じる出来事である。内部での出来事は、選択のシステムとしての処理に関連している。外部での出来事は、選択をプレイヤーに向けて提示することに関連している。この二つの分類は、内部でのゲームの状態によって行為が処理される場面と、その行為をプレイヤーに知らせることを区別する。ゲームは、内部での出来事を外部に向けて表現するというこの考え方は、ゲームとは情報を記憶するシステムであるということを含意している。」(P126)

内部とはゲーム進行の処理であり、外部とはゲーム進行のプレイヤーへの提示である。
ゲームを情報を記憶するシステムと考えるため、情報を処理し、外部に向けて提示すると考える。
「選択」は一定の過程(上述の 銑ァ砲鮟朶弔垢襪茲Δ砲靴匿覆燹それぞれの過程は、内部の出来事(処理)と外部の出来事(提示)に分けられる。
アナログゲームでは内部の出来事(処理)と外部の出来事(提示)が一致するが、デジタルゲームでは内部の出来事(処理)をプレイヤーが直接認識することはできず(仮に直接見たとしてもただの数字の羅列)、プレイヤーが認識できるのは外部の出来事(提示)だけである。

​可能性の空間とは
「ゲームデザイナーの仕事は、あくまでも遊びが行われる構造と状況をデザインして、プレイヤーの行動を間接的に形作ることなのだ。こんなふうにゲームデザインに含まれている、将来生じることになる行動の空間を可能性の空間と呼ぶ。つまり、これは、あるゲームで生じる可能性のある、あらゆる可能な行動の空間であり、ゲームデザインから生じうる、あらゆる可能な意味の空間である。(中略)可能性の空間とはデザインされるものであり(中略)、そこから意味が生じるも のであり(中略)システムであり(中略)インタラクティヴである(中略)可能性の空間とはプレイヤーが、そのゲームを経験してゆく中で探索したり遊びま わったり、競争したり協力するための遊び場なのだ。」(P132)


 
供ゥ押璽爐猟蟲舛反渕
 
1.ゲームを定義する
ゲームの定義
「ゲームとは、プレイヤーがルールで決められた人工的な対立に参加するシステムであり、定量化できる結果が生じる。この定義の鍵となる要素は、ゲームがシステム であること、プレイヤーがシステムとやりとりすること、ゲームとは対立の例であり、その対立は人工的に作り出されたものであること、ルールは、プレイヤー の行動を制限し、ゲームを定義すること、どんなゲームにも定量化できる結果、もしくは目標があること。」(P169)
 
「人工的な」という表現は、「ゲーム」という言葉が政治や経済、あるいは実生活での駆け引きなどにも使われるため、実生活での駆け引き、比喩表現としての「ゲーム」と明確に区別する意味がある。
「定量化」は「数値化」・「得点化」とも言い換えられる。ゲームの結末には必ず勝敗があり、得点などの数値をつけられる。

これは「ゲーム」と「ゆるい遊び」を区別する意味がある。
MO、MMOなどは明確な唯一の目標(どのプレイヤーにも共通の目標)がないため、ゲームの境界例としてとらえられる。
プレイヤーの遊び方によって、ゆるい遊びにもゲームにもなる。

​「遊び」と「ゲーム」という言葉の関係はやや複雑だが、広い意味での「遊び」にゲームは含まれ、ゲームの中にまた「遊び」(ゆるい遊び)が含まれていると捉える。

 
2.デジタルゲームの特徴
・デジタルゲームの特徴
‖┷造埜造蕕譴燭笋蠅箸蝓単純なやり取りをリアルタイムで行うことを可能にしている。
⊂霾鵑亮茲螳靴ぁД廛譽ぅ筺爾望霾鵑魃したり、アナログでは不可能な大量の情報記憶を可能としている。
自動化された複雑なシステム:極めて複雑なルールでも自動化によって高速かつ正確に処理できる。
ぅ優奪肇錙璽による通信:アナログゲームには基本的に不可能な要素であるが、すべてのデジタルゲームに搭載されるわけではない。


3.魔法円
ゲームが遊ばれる空間は日常から切り離され、個々のゲームが持つルールに支配された空間であり、「魔法円」と呼ばれる。
そこでは「楽しもうとする心構え」、つまり「プレイヤーたちがルールが課す制限を受け入れる」(P202)ことが必須となる。
魔法円は壊れやすく、「楽しもうとする心構え」が欠けたプレイヤーが参加すると魔法円は簡単に壊れてしまう。

 
4.「図式」
図式とは物事のとらえ方、考え方の枠組みである。
 
・ルール ― 形式の図式
ルールに着目する図式。プレイヤー個々人の経験や文化的背景、つながりなどは考慮に入れない。最も厳密で数学的・機械的な図式。

・遊び ― 経験の図式
プレイヤー個人が実際に経験することに着目する図式。

・文化 ― 文脈の図式
文化(価値と意味が共有されたシステム。民族や国家など。)に対してゲームがどういう影響を与え、また文化がゲームにどう影響を与えるのかに着目する。


 
掘ゥ襦璽襪猟蟲
 
ゲームのルールとは、魔法円の中でのみ通用する規則である。

ルールの特徴
・ルールはプレイヤーの行動を制限する。
・ルールは明確で曖昧さがない。
・ルールはすべてのプレイヤーに共有される。
・ルールは固定されている。
・ルールは拘束する。
・ルールは繰り返される。
(P250)
 
ゲームのルールには3つの水準がある。ただし、それぞれの境界は曖昧であり、中心に見据えるものが違っているというイメージ。
 
・操作のルール
「人が普通にルールだと考えているもの。つまりそのゲームで遊ぶために、プレイヤーに求められる指針」(P260)
説明書に載っている個々のゲームの遊び方がこれにあたります。
 
・構成のルール
「ゲームの抽象的で中核を担う数学的なルールである。(中略)ただし、プレイヤーがそうしたルールをどのように遂行するかということは、このルールには明示されていない。」(P277)
ゲームの構成要素同士の内的な関係だけを捉えたもの。例えばトランプではダイヤ、ハート、スペード、クローバーの4つのマークがあるが、これらを別のものに書き換えても構成要素の内的な関係は変わらない(当然、問題なく遊ぶことができる)。
 
・暗黙のルール
明記されないがプレイヤー間で共有されるルール。例えばボードゲームで、他のプレイヤーがコマを置くときに邪魔をしてはいけいない、自分のターンが回ってきたときに何十分も何時間も考え込んではいけない・・など。
構成のルールと操作のルールの関係がゲームの形式的な(要するにルールから見た場合の)同一性を形作る。
構成のルールが全く同じでも、操作のルールが変更されていれば別のゲームと見なされる場合が多くある。
ルールは3つの水準で相互作用しながら、最終的にプレイヤーに認識されるルールとなる。


 
検ゥ押璽爐鰺諭垢淵轡好謄爐箸靴童る
 
1.創発システムとしてのゲーム
システムには4つの類型がある。
 
「固定」: 要素同士の関係が全く変化しないシステム
「周期」: 動的ではあるが、要素同士の関係は決まっていて、同じパターンを繰り返すシステム
「複雑」: 要素同士の関係は周期するシステムより込み入っているが、無秩序になるほど動的でもないシステム
「混沌」: 要素同士の関係がでたらめで無秩序なシステム
 
ゲームは様々あるシステムの中でも「複雑」なシステムであり、中でも良いゲームは、様々な「創発」を促すことでプレイヤーに充実した遊びの経験を提供している。

創発とは、「単純なルールから、複雑で予想ができないふるまいのパターンが生じること」(P318)です。

創発(ゲームに限らない)の3つの特徴。
・組み合わせ
 構成要素同士が孤立的な関係になく、組み合わさった関係次第で多様な結果が生じること。
・文脈依存
 構成要素の属性は構成要素の周囲の状況によって決定され、
​ 周囲の状況の変化はまた構成要素の属性を変化させていくということ。
 ※ここでの「文脈」は、「事柄の背景や状況」といった意味で使われている模様。
・ボトムアップ
 ゲームの場合、プレイヤーがゲームの流れを作るのではなく、
 ゲームのシステムの個々の構成要素がプレイヤーの行動を促す形で進行するということ。

「ゲームで遊ぶということは、言い換えればそのゲームの可能性の空間を探ることだ。(中略)システムが創発する場合、ゲーム要素同士にどんな関係が生じるかという可能性を探ることに引き込まれっぱなしになる。(中略)創発するゲームシステムがうまくできていると、プレイヤーがシステムのふるまいの組み合わせを探索するにつれて、新しい経験を提供し続ける。」(P333-334)


2.不確かさのシステムとしてのゲーム
「不確かさは、あらゆるゲームにとって鍵となる要素だ。もしゲームが、前もって完全に確定していたら、プレイヤーがどんな行動をとろうとゲームの結果には、何の影響も及ぼさず、意味ある遊びは生じようがない。」(P386)
 
不確かさには二つの水準がある。
 マクロな水準:どんなゲームにも備わっている不確かさ。例えば、対戦ゲームで実力のわからない相手と戦うなどの場合。
 ミクロな水準:個別のゲーム内システムに組み込まれた不確かさ。例えば、勝敗が不確か(不確定な)戦闘イベントなど。

また、不確かさには3つの段階がある。
 確かさ: あらかじめ結果が決まっていること
 リスク: 一定の情報があらかじめ与えられている不確かさ(不確かである度合いがある程度、もしくは完全にわかること)
 不確かさ: 結果が全く予測できないこと

「くじのような(中略)実際には戦略的な決定の要素がないようなシステムでも、意味ある遊びが生じる」(P367)
「プレイヤーにしてみれば、偶然のシステムをどう舵取りするかを決める機会は、プレイヤーを純然たる運命に抗って進ませ、勝ち残りへの期待を持たせ、ゲームに意味を与える役に立つのである。」(P367)
 
極めて単純なルールでありながら、選択肢のあるくじは十分に意味ある遊びを生み出しうるということ。


3.情報理論システムとしてのゲーム
ここでの情報とは、意味や解釈からは切り離されたものであり、不確かさの度合いを測るもの。
 
「ゲームシステムでは、ほとんど常にプレイヤー間での通信や、システムの各要素のやりとりがある。こうした過程を理解するのに、情報理論は使える。」(P392)
 
ゲームは情報理論システムの一つではありますが、実用的なコミュニケーションツールではないため、ノイズを遊びを生み出す仕掛けとして利用したり、言語同様、ある程度の冗長さも必要である。
 

4.情報システムとしてのゲーム
ここでは情報=知識として扱い、情報(知識)の操作からゲームを分類します。
 
完全情報ゲーム:すべてのプレイヤーがゲームのあらゆる要素をいつでも完全に知っているものを指します。例えばチェスや将棋など。
不完全情報ゲーム:例えば多くのカードゲームのように、相手の手札がお互い見えないようなゲームのことです。情報を隠すことで、プレイヤー間の心理的な読みあい・疑心暗鬼などが発生するようになっています。
 
,垢戮討離廛譽ぅ筺爾知っている情報:各プレイヤーのキル/デス スコア、残り時間など
一人のプレイヤーだけ知っている情報:残弾や残りHP、視界に入っている物など
ゲームだけが知っている情報:BOTの行動パターンや性能など
ぅ薀鵐瀬爐棒言された情報:自動チームシャッフル(オートバランス)の結果など

「客観情報は、ゲームシステムの内部的な情報の構造だ。知覚された情報は、プレイヤーが遊びを通じて観察し、入手する情報である。」(P434)

 
5.サイバネティックとしてのゲーム
サイバネティクスとは、環境から何らかの入力を受け取り、それに応じた出力を返し、環境へ何かしらの影響を及ぼすようなものです。
 
感知器:「環境やシステムの内部状態について、何事かを感知する」(P441)
比較器:「感知器の記録の結果、システムを変化させる必要があるか否かを決める」(P441)
実行器:「変化を生じさせる」(P441)
 
正のフィードバック:実行器が環境に与える影響が増すように仕向けるフィードバック
負のフィードバック:実行器が環境に与える影響が一定になる、あるいは安定するように仕向けるフィードバック
 
フィードバックシステムは、あくまでゲームの一部分に組み込まれ、利用されている機能。

・負のフィードバックはゲームを安定させる。
・正のフィードバックはゲームを不安定にさせる。
・負のフィードバックは、ゲームを長引かせる。
・正のフィードバックは、ゲームを終わらせる。
・正のフィードバックは、成功を速める。
・負のフィードバックは、成功を遅くする。
(P468より)


6.ゲーム理論システムとしてのゲーム
難易度やゲームバランスの面からみてよく調整されたゲームとは、最適解がなく、多様な戦略がそれぞれ一長一短になっているものでしょう。


7.対立のシステムとしてのゲーム
◇対立の類型
・一対一
・集団対集団
・一対多
・全プレイヤー同士(マルチプレイFPSにおける非チームのデスマッチなど)
・一人のプレイヤーがゲームシステムと競う(一人用パズルゲームなど)
・個々のプレイヤーがゲームに対して並んで競う(フィギュアスケート、体操など個々に判定・評価を受けるもの)
・プレイヤーの集団がゲームに対して協力する(いわゆるCOOPゲーム。L4D、Killing Floorなど。)
(P510から抜粋、()内は加筆)

◇協力の類型
システムによる協力:あらゆるゲームで生じる、魔法円をともに維持しようとする心構えのこと
プレイヤーの協力:いわゆる協力プレイやCOOPでのプレイヤー同士の関係。プレイヤー同士が協力してゲームにおける目標を達成しようとすること。


 
​后ゥ襦璽襪鯒砲
 
ルールを守る・破るといった観点からプレイヤーを分類する
”現狹なプレイヤー: 正直でルールにしっかり従う一般的なプレイヤー。
 
凝るプレイヤー: ルールに従いながら、珍しい戦略や有効な戦略を発見したり編み出したりするプレイヤー。明記されたルール、暗黙のルールともに尊重するが、勝ちへの近道をすること、劣化戦略の使用にはためらいがない。言うならば、勝ちに強いこだわりと執着を持つ上級者。
 
8搬なプレイヤー: 反則にならない程度に、ルール破りのぎりぎりを攻めるプレイヤー。劣化戦略は当然使い、さらに暗黙のルールなどにつけ込んで優位に立とうとする。
 
い瓦泙し屋: ゲームに勝つためこっそりルールを破るプレイヤー。マルチプレイゲームにおけるチートの使用者など。
 
ニ験臆亜А,發呂篷睨 ̄澆涼罎砲呂い覆ぅ廛譽ぅ筺次ルールを守ることにも勝ち負けにも興味がなくただ邪魔をする。

こういった例からは、ゲームはいつでも理想的な状態で遊ばれるわけではないということがわかります。
そのため、主に対戦型のゲームでは、ルールが定期的に修正・調整されるのでしょう。
 
デジタルゲームにはチートコードや裏技といった、本来のルールをねじまげる仕組みがあらかじめ組み込まれていることがある。
そういった機能をどの程度利用するのかはプレイヤーに委ねられています。
いわば、そういった機能をどの程度利用しないかが一つの目標になる。


 
此ネ消漫璽押璽猊章世鳳用できる部分

まず評論を行うためには対象を定義する必要がある。

「ゲームとは、プレイヤーがルールで決められた人工的な対立に参加するシステムであり、定量化できる結果が生じる。この定義の鍵となる要素は、ゲームがシステム であること、プレイヤーがシステムとやりとりすること、ゲームとは対立の例であり、その対立は人工的に作り出されたものであること、ルールは、プレイヤー の行動を制限し、ゲームを定義すること、どんなゲームにも定量化できる結果、もしくは目標があること。」(P169)

 
良いゲームとは、まず、「意味ある遊び」の「評価する定義」を満たしている必要がある。

「意味ある遊び」を「評価する定義」
 ゲームにおける行為と結果の関係がいずれもプレイヤーに認識でき、それがゲーム全体の文脈へと統合されたときに生じる。
 良い(よくできた)ゲームの最低限の条件。


「選択」ができることがゲームの独自性であり、その過程は以下の通り。

.廛譽ぅ筺爾冒択が与えられる前に何が生じているか。(内部の出来事)
▲廛譽ぅ筺爾紡个靴徳択肢はどのように提示されるか(外部の出来事)
プレイヤーはどのように選択するか(内部の出来事)
ち択の結果はどうなるか。その選択の結果は、将来の選択にどう影響するか。(内部の出来事)
チ択の結果は、どのようにプレイヤーに伝えられるか。(外部の出来事)

これらの過程のどこかに不備(選択の結果が伝えられない、選択の結果がその先に影響しないなど)があると「評価する定義」を満たせず、良いゲームとは言えないものになる。
 
ゲームには、形式的なルールのシステム、経験に関わるシステム、文化のシステムという主に3つの捉え方がある。
 
・形式的なルールのシステム
​ プレイヤーの経験や文化的側面などを考慮に入れず、厳密にルールのシステムとして捉える。
・経験に関わるシステム
​ 単なるルールのシステムとして考えるのではなく、プレイヤー同士やプレイヤーとゲームのやり取りのシステムとして捉える。
​ プレイヤー個人が実際に経験することに注目する。
・文化のシステム
 最も広い視点。ゲーム全体にとっての個々の作品の位置づけや遊ばれ方、などに着目する。


​ゲームを理解する枠組み=図式は3種類ある。

・ルール ― 形式の図式
 ルールに着目する図式。
​ プレイヤー個々人の経験や文化的背景、つながりなどは考慮に入れない。最も厳密で数学的・機械的な図式。
・遊び ― 経験の図式
 プレイヤー個人が実際に経験することに着目する図式。
・文化 ― 文脈の図式
 文化(価値と意味が共有されたシステム。民族や国家など。)に対してゲームがどういう影響を与え、
​ また文化がゲームにどう影響を与えるのかに着目する。


創発は起きているか。
​創発とは「単純なルールから、複雑で予想ができないふるまいのパターンが生じること」(P318)。

プレイヤーのその都度その都度の選択の結果は確かか、リスクか、不確かか。
 確かさ: あらかじめ結果が決まっていること
 リスク: 一定の情報があらかじめ与えられている不確かさ(不確かである度合いがある程度、もしくは完全にわかること)
 不確かさ: 結果が全く予測できないこと

情報(知識)のシステムとして見た場合、完全情報ゲームか、不完全情報ゲームか。
 ・すべてのプレイヤーが知っている情報
 ・一人のプレイヤーだけ知っている情報
 ・ゲームだけが知っている情報
 ・ランダムに生成された情報

​フィードバックループがどのように組み込まれているか、活用されているか、活用のされ方は適切か。
 ・正のフィードバック:実行器が環境に与える影響が増すように仕向けるフィードバック
 ・負のフィードバック:実行器が環境に与える影響が一定になる、あるいは安定するように仕向けるフィードバック

​対立・協力の類型の中でどれにあてはまるか。AIとプレイヤーの関係はどうか。


​上巻は以上です。
​ひとまず、ゲームを定義し、最低限まともなゲームと呼べるものを明らかにすることはできました。
​まだ「評論」と呼べる地点には到達できませんが、個々のゲームがどんなものであるか、ある程度正確に描写することはできそうです。
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